学習の数値化

投稿日: 2013年10月21日
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先日、教育に携わる団体のニュースレターとテレビのニュースで気になるものを見ました。2ヶ所で別々に見ただけに余計気になりました。それは、「学習の数値化」でした。

団体のニュースレターでは、ある中学校を取り上げていましたが、英語のカリキュラムには「多読」というコースがあって、生徒に3年間で15万単語読ませると言います。

一方、テレビのニュースでは、ある学習塾が取り上げられていましたが、なんとボールペンの減り具合で勉強量を測っているそうです。(正確には、大手ボールペンメーカーが製造する「減り具合で勉強量が分かるボールペン」を使っています。)ボールペンに目盛りが刻まれていて、インクが減って目盛りが1つ見えてくる毎にどこまで勉強した、1本使い切ったらどこまで勉強したかが分かると言います。取材された受講生は「1本使い切ったらとても満足感があります」と言って、塾長は「次へのモチベーションにつながります」と言っていました。

3年間で英語を15万単語読ませる、ボールペンの減り具合で勉強量を測る・・・・・・いずれも学習を無駄に数値化するものであって、私は、勉強における体系の必要性や進歩の可視化の有効性を認めつつも、賛同できません。というのは、学習が単なる数字になってしまったら、本来の目的(知識を増やす、頭が良くなる)が疎かになって、勉強するという手段が目的になりかねません。例えば、英語を15万単語読むことが目標になってしまったら、「英単語をたくさん学ぼう」ではなく「早く15万単語をクリアしよう」と思うようになる可能性が高いでしょう。同様に、ボールペンの使用本数が学習のバロメーターになったら、「たくさん勉強して知識を増やそう」ではなく「早くボールペンのインクを減らそう」と思うようになる恐れがあります。

そのように学習の手段が目的になったら、内容が度外視されて「様式」に満足するようになります。

言葉の株式会社では、様式には満足しません。私たちは、語学研修においてあくまで学習の結果にこだわって、実際にコミュニケーションができているかどうかで受講者の進歩具合を測定します。

さて、今日から当社のブログに新しいコーナーを設けます。
毎回、ブログの中からワンフレーズに注目して、それを英語でどのように表現するかについて偉大な(?)先生に解説してもらいます。名付けて「ビーフ先生のカリカリ解説」。
では、先生お願いします。

ビーフ先生のカリカリ解説

諸君、こんにちニャ。

今回のブログは、「本来の結果じゃなくて手段が目的にニャる」という問題を取り上げている。しかし、それをどのように英語で表現するか。この場合は、「the means becomes the end」が妥当じゃニャいかと思う。

「The means becomes the end」が妥当だと思うニャ、わたしぁ。

「The means becomes the end」が妥当だと思うニャ、わたしぁ。

このフレーズは、「the means to an end」(目的を達成するための手段)という慣用句を一ひねりしたものだ。例えば、勉強は本来「知識を増やす」「頭が良くニャる」という目的(end)を達成するための手段(means)だ。しかし、「3年間で15万単語」やら「ボールペンの減り具合で勉強量を測る」やらで変に学習を数値化したがために、その構図が逆にニャる恐れがある。すニャわち・・・

Study is the means to an end, but I’m afraid the means might become the end.

・・・だ。さらに深追いすると・・・

Study is the means to an end: learning. But if educators over-emphasize the means by giving too much weight to the numerical quantification of learning, then I’m afraid the means might become the end.

・・・と表現しても良いかもしれん。
分かったかニャ?


先生、ありがとうございます。
というわけで、読者の皆さんも今回のブログ内容に関して気になることがあれば、どうぞコメント機能を使ってビーフ先生宛てに投稿してください。あなたの一言を聞かせて!